2026年11月3日

「三井オーシャンサクラ」シニアオフィサーの皆さんにインタビューしました(その5)


9月19日に就航し、10月末に無事デビューシーズンが終了した三井オーシャンサクラ。

この度、友の会会員のためにシニアオフィサーの方々がインタビューに応じてくれました。

それぞれのサクラの就航準備からデビューまでの苦労や、デビューにかける思いを語ってくれました。

<クルーズディレクター 金本晶誉(かねもとあきたか)さん>

1. ご経歴をご紹介ください 

「大阪生まれです。マドリードの大学でスペイン語、ヨーロッパ史、文学を専攻して、多国籍な環境の中でホスピタリティ業界への関心を深めました。

イタリアのクルーズ会社でエンターテインメントチームに配属され、様々な国籍や文化を持つお客様の対応でキャリアを積み、帰国後も語学を生かして三井系のホテルでも勤務しました。フジとサクラがその三井グループの客船ということでご縁を感じています。」

2. サクラ就航についてどのような意気込みをお持ちですか

「にっぽん丸と三井オーシャンフジで勤務して日本のクルーズ文化を知り、今回準備段階からサクラ初代クルーズディレクターとして携わることができ大変光栄に思っています。

ステージのショーだけでなく、気軽に参加していただけるアクティビティも大切にし、お客様同士やスタッフとの交流を楽しんでいただける、温かく居心地の良い時間を演出するよう努力しています。」

3. デビューシーズンのご感想と手ごたえはありますか 

「新しい船のデビューということでお客様の期待は非常に高いものがありました。そんな中でチームとしてまだ日の浅い仲間と一緒に良いものを作り上げるのは挑戦の連続でした。

特に天候の影響で寄港地が変更になった際、急遽ブリッジツアーやイベントを追加するなど臨機応変に対応し、スタッフ一人ひとりが考えながら行動していたことは大きな成果だったと思います。」

「お客様が笑顔で楽しまれている様子は何よりの喜びで、「楽しかった」と声を掛けていただけることは一番の励みになりました。サクラのスタートを一緒に迎えてくださったお客様には心から感謝しています。

この感謝を忘れずひとつひとつの航海を大切に、お客様から「また帰ってきたい」と思っていただけるような船をみんなで作っていきたいと思っています。」




「三井オーシャンサクラ」シニアオフィサーの皆さんにインタビューしました(その4)

 

9月19日に就航し、10月末に無事デビューシーズンが終了した三井オーシャンサクラ。

この度、友の会会員のためにシニアオフィサーの方々がインタビューに応じてくれました。

それぞれのサクラの就航準備からデビューまでの苦労や、デビューにかける思いを語ってくれました。

<総料理長 中山勝利さん>

1. 「サクラは食のにっぽん丸の後継船」とよく言われますがどう思いますか 

「内心ではそう思っていますが、特に意識はしていません。若い頃からふじ丸やにっぽん丸、それ以前の船で多くの先輩方から教わってきたことを踏襲し、次の世代につなげていくように日々努めているだけです。」

2. にっぽん丸と比べて食事場所も増えましたがメニューはどうしているのですか 

「基本的にはメニューは三井オーシャンフジと同じです。フジが就航した際に作り上げたメニューを中心に、陸上のメニュー担当者と一緒に考えていますが、船の現場で変えるものもあります。

また「北斎ファインダイニング」では三國清三シェフの監修を受け、いただいたレシピに沿って作っています。」 

「サクラはその名前のおかげで、洋食では桜ソースや、スクエアカフェで提供している桜あんぱんなど、桜にちなんだ料理を比較的容易に考案できるのですが、フジの時はどうやって富士山につなげようかと少々大変でした。

最近あるお客様から「ふじ丸が就航した時は富士山と藤の花の両方の意味があったので、フジでも藤色の料理はどうですか」とアドバイスもいただいたのですが(笑)。」

3. MOLCの掲げる「日本の美しい船旅」を食の面でどう演出しますか 

「日本らしい季節感は大切ですが、正直に言って今はまだ既存のメニューを確立することでお客様から基本的な味の評価をいただくことに専念している段階です。

にっぽん丸の時のようにすべてが自分の管理下にあった頃と比べて、サクラとフジは仕入部門が別にあるなどシステムが違うところもあります。しっかりコミュケーションを取りながら、みんなで『サクラとフジの料理』を作り上げていきたいと思っています。」




「三井オーシャンサクラ」シニアオフィサーの皆さんにインタビューしました(その3)

 

9月19日に就航し、10月末に無事デビューシーズンが終了した三井オーシャンサクラ。

この度、友の会会員のためにシニアオフィサーの方々がインタビューに応じてくれました。

それぞれのサクラの就航準備からデビューまでの苦労や、デビューにかける思いを語ってくれました。

<ホテルゼネラルマネージャー 阿部哲也さん>

1. ご経歴をご紹介ください 

「神奈川県川崎市出身です。日本ホテルスクールを卒業後渡米し、アメリカの大学でホテルレストラン経営学を専攻・卒業しました。

その後アメリカ各地のホテルで経験を積み、希望だったハワイのホテルでエグゼクティブオフィサーに就任しました。日本に帰国後も主にラグジュアリーホテルのオープンや営業にも携わるなど、30年以上ホテル業界に身を置いていました。」

2. サクラの初代ホテルゼネラルマネージャー(HGM)と聞いた時はどう思いましたか 

「三井オーシャンフジにHGMとして乗船していた際、クルーズ船におけるお客様へのサービスやおもてなしについて学ぶ機会を得ましたので、サクラの初代HGMという大役のお話をいただいた時は大変光栄に思いました。一方で、初代としてサービスの礎を築いていく責任の重さを改めて認識し、身の引き締まる思いもいたしました。

現在は、フジで培った経験を活かしながら、デビュークルーズシーズンを一つひとつ着実に積み重ねています。お客様から温かい励ましのお言葉をいただくこともあり、まだ課題は多いものの、少しずつ手応えを感じています。今後もより良いサービスを追求し、サクラならではの魅力を確立していきたいと考えています。」

3. ホスピタリティのお仕事をする上で大事にしていることはありますか 

「笑顔です。“All for the best SMILE” ~すべては最高の笑顔のために~を、自分のモットーにしています。

お客様はもちろんですが、一緒に働く仲間も笑顔にできるよう、できるだけ一緒の時間を作っていきたいと思っています。

例えばお客様でしたらお話の流れの中で一緒にお食事をしたり、スタッフならばこまめに声掛けをするなどです。そういうことをしっかりやって、サクラを笑顔の溢れる船にしていきたいと思っています。」




「三井オーシャンサクラ」シニアオフィサーの皆さんにインタビューしました(その2)


9月19日に就航し、10月末に無事デビューシーズンが終了した三井オーシャンサクラ。

この度、友の会会員のためにシニアオフィサーの方々がインタビューに応じてくれました。

それぞれのサクラの就航準備からデビューまでの苦労や、デビューにかける思いを語ってくれました。

<機関長 竹下博章さん>

1. 処女航海までの準備についてお聞かせください 

「外国籍船の”Seabourn Sojourn”を日本籍船として新たに就航させるにあたり、各種機器の換装や整備、調整など、広範囲にわたる改修工事が必要となりました。

長崎のドックでは、就航に向けて数多くの工事や整備作業を進めてきましたが、限られた期間の中で無事にすべての作業を終え予定通り就航できるのか、不安を感じる場面も少なくありませんでした。

それだけに無事に初航海を終えることができたときは、大きな安堵感に包まれるとともに、これまでの苦労が報われたような深い達成感を味わうことができました。」

2. にっぽん丸とサクラはどのように違いますか 

「にっぽん丸も素晴らしい船でしたが、サクラは発電機4台と推進モーター2基を備えており、設備の冗長性や安全性が高く、お客様に安全で快適な船旅を提供する上で大きな安心感があります。

一方で、サクラには外国製の機器が数多く搭載されており、構造や設計思想の違いから取り扱いや保守管理に細やかな配慮が求められる場面もあります。

にっぽん丸とは異なる難しさもありますが、優秀で頼もしいメンバーに恵まれ、互いに学び成長しながら、日々安全で安定した運航に努めています。」

「また組織体制にも大きな違いがあります。サクラでは、ITチームやブロードキャストチームなども機関部に統合されており、担当する業務の範囲が大きく広がりました。それに伴い、所属する乗組員もにっぽん丸の約5倍という大所帯となっています。

設備の規模はもちろん組織や管理体制の面でも大きな違いがあり、日々新たな発見や学びを重ねながら、機関長としてのやりがいを感じています。」

3. 直接お客様と接する機会はありますか 

「機関部は基本『縁の下の力持ち』なのでなかなかお客様と直接お会いする機会は少ないですが、船内を歩いて機器のチェックをしながら、極力お客様にお声を掛けてご意見をお伺いするようにしています。

船内で電気が使えること、水が出ること、そして快適な室温で過ごせること。そんな当たり前の毎日を陰で支えるのが、私たち機関部の仕事です。これからも、その当たり前を大切に守っていきたいと思っています。」




「三井オーシャンサクラ」シニアオフィサーの皆さんにインタビューしました(その1)


9月19日に就航し、10月末に無事デビューシーズンが終了した三井オーシャンサクラ。

この度、友の会会員のためにシニアオフィサーの方々がインタビューに応じてくれました。

それぞれのサクラの就航準備からデビューまでの苦労や、デビューにかける思いを語ってくれました。

<初代船長 二宮悟志さん>

1. 処女航海についてお聞かせください

「処女航海から台風の洗礼を受けましたが、事前に専門各所から情報を収集し、考えられるパターンをすべて想定し、安全重視でしっかりと準備をしていたので、特に混乱もなく無事に終えることができました。鳥羽の通船運航も可能だと確信していました。

日高も抜港の可能性を考えて代替港も検討していましたが、急遽受け入れてくださった館山市の皆さんには感謝しています。

おかげさまで下船の際にお見送りをしていた限りでは、お客様にもご満足いただけたと思っています。」

2. にっぽん丸とサクラはどのように違いますか

「船のサイズはにっぽん丸よりだいぶ大きくなりましたが、操船はサクラの方がしやすいです。機器類は日本の基準に適合するものに変え、にっぽん丸より新しいものになりました。

甲板部スタッフの人数もだいぶ増え仕事の分業もはっきりしていますが、その分オフィサーの数も増えてしっかり管理監督してもらっています。

船全体の乗組員の人数も職種も増えたので、全体会議の数も増やして各部間のコミュニケーションもしっかり取るようにしています。」 

「にっぽん丸の時は朝8時に八点鍾を鳴らして船長挨拶を行っていましたが、サクラでは船客に静かな環境を提供するためお昼の12時に変更しました。また客室には放送を入れないので、公室やデッキにお越しいただきお聞き逃しないようお気をつけください(笑)。」

3. サクラの魅力はどこにありますか

「やはり何といっても日本籍船であることと、ちょうど良いサイズであることですね。その船籍とサイズによって、CIQ(税関、出入国管理、検疫)の整っていない小さい町や、地形的に狭かったり水深が浅かったりする港も訪ねることができます。

日本のまだ知られていない美しい場所へ、皆様をどんどんお連れしたいと思っています。」